[おすすめ クラシック鑑賞 ]ホロヴィッツ
ウラディミール・サモイロヴィチ・ホロヴィッツはウクライナ生まれのアメリカのピアニストです。義父(妻の父)は名指揮者として知られるアルトゥーロ・トスカニーニにあたります。 ホロヴィッツはショパン、リスト、シューマン、ラフマニノフなどのロマン派の作品の演奏で最もよく知られていますが、レパートリーは、スクリャービンなど近現代の作曲家、モーツァルト、ベートーヴェン、スカルラッティなど古典も含め、極めて多岐に渡ります。また、クレメンティ、ツェルニー、モシュコフスキといった一般的にマイナーな作曲家なども、主にリサイタルのアンコールプログラムに取り入れることが度々ありました。また、ホロヴィッツがレパートリーとしたことにより、20世紀前半まではあまり演奏されることのなかった、スカルラッティやクレメンティの鍵盤作品に、再びスポットが当てられるようになるほど影響力を持っていました。 新しい曲に取り組む際には、交響曲からオペラ作品に至るまで、その作曲家の作品すべての楽譜に目を通していたといいます。彼の遺品の多くは死後、夫人のワンダ・トスカニーニ・ホロヴィッツによりイェール大学に寄贈されましたが、その中には膨大な楽譜と、リストの自筆の手紙などの多数のコレクションが含まれていたと言います。 古典派もロマン派のような解釈で演奏したため、感性と技巧のみに頼って演奏していたように言われることがありますが、実際にはこのようにして作曲家の作曲技法の全体像をつかむことはもとより、作品が作曲された当時の作曲家の境遇や心境を理解しようとする努力を怠らなかった努力家でした。コンサートに一度も取り上げたことのないラフマニノフのピアノ協奏曲2番や、録音が残っていないショパンの作品もほとんどすべて暗譜していたと言います。
彼は体は病弱でしたが、細長い指先は明確なタッチに長けダイナミックな演奏をするという評価を得ていました。また、オクターブの連続、洗練されながらも迫力のある音楽的効果をもたらすのにも優れた才能を見せており、晩年には次第に音楽に主観が強いロマン的な雰囲気も現れ、以前の確固たるテンポやリズムにも自由に演奏する傾向が見えていました。また、作曲家ラフマニノフとも特別な関係を維持し、のちにラフマニノフ演奏の最高権威者の一人とされています。20世紀の最も偉大なピアニストの1人と評価されるホロヴィッツ、彼の演奏から多くの人々が楽しみや、元気、慰めを得られたことでしょう。
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